※本記事は、患者さんの体験談をもとに作成しています。本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。
1. 2次治療開始 (20××年+6年 50歳代)
1次治療の副作用として貧血を起こしていたこと、また治療と合わせて輸血が必要な状態になっていたことから、治療薬が変更になりました。2次治療では、運よく初回内服の2か月後には寛解状態になりました。
その後は数か月おきに血液検査でフォローして、数値が徐々に悪化した1年後にまた再投与という流れを何回か繰り返して治療を続けました。自分にとって2次治療は、結果的に1年に1回の内服で済みました。飲んだ直後の副作用の貧血に対して輸血をすれば、それ以外の期間は治療せずに済んだのでとても楽でした。この治療は5年くらい続けることができました。
しかし、運の悪いことにコロナが流行し始めました。2次治療の副作用の一つに免疫低下があり、コロナ流行の中で続けることはできないという判断となり、2度目の治療薬の変更となりました。
2. 3次治療開始 (20××年+11年 60歳代)
3次治療が始まり、分子標的薬を使用することになりました。「治療の最初は悪い白血球が一気に出てくる」と主治医に言われ、実際3次治療の開始直後に白血球数が28万くらいまで増えたので驚きました。
その後はなかなか白血球の数値は下がらずに5万〜6万台で推移していました。最近になってようやく3万台まで下がってきました。
分子標的薬なので、1次治療・2次治療の副作用のメインだった貧血の症状は出なくなりました。貧血がなくなって全体の体調が良くなった代わりに、分子標的薬の副作用で、手荒れの症状が出ています。体調の点ではこの治療に替わって良かったと思っています。2ヶ月に1回の受診と毎日の内服を今も続けています。
3. 仕事と治療の両立 (20××年+3年~退職まで)
職場はもともと三交代制の現場担当でした。50歳代の時にCLLと診断を受けて経過観察をしている間、万が一治療が始まっても仕事と治療が両立できるようにしたいと考えていました。そのため、あらかじめ上司に相談して、治療を本格開始する前に日勤勤務ができる内勤担当に配置換えしてもらいました。
治療開始後は、貧血によりたまに休むことはありましたが、1次治療から3次治療を通して一度も休職はせず、退職するまで仕事と治療を両立することができました。職場環境や仲間に恵まれたおかげだと思っています。
4. 治療中の今、感じていること
薬代が高額なこともあり、経済的な部分に時々不安を感じることがあります。とはいえ、CLLの治療を続けていることで生活に過度な制限が生まれたりもしていません。
これから治療を始める人や診断を受けて不安に感じている人には、過剰に心配しなくてもいいのではないかと伝えたいです。また、自分がCLLと診断された時にはまだ実用化・発売されていなかった分子標的薬を使うことができています。自分が使っている薬の他にもまだまだ新薬は開発されていて、医療の進歩を実感しており、これからの希望を感じています。
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