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  • 白血病/慢性リンパ性白血病

後編 移植を乗り越えて、もう一度の治療開始へ(<PR>(株)アストラゼネカ)

※本記事は、患者さんの体験談をもとに作成しています。本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。

1.    移植方針の思いもよらない変更、失望しながらも決断へ

セカンドオピニオンの結果も踏まえて新しい点滴の抗がん剤治療を開始しましたが、全く副作用は感じませんでした。むしろ、これまでの抗がん剤で抜けてしまっていた髪の毛が生えてきたくらいでした。抗がん剤の治療経過も順調で病気も小さくなっているようだったので、治療を2クール実施した後に骨髄移植をするスケジュールで進めていました。


ただ移植の予定日の1カ月位前に、骨髄バンクのドナーさんから延期をしてほしいと連絡があり、骨髄バンクのドナーさんを待って移植の時期を延期する or 臍帯血バンクのドナーさんで予定通りの日程で移植を行う、という治療方針のどちらかを選択することになりました。


治療経過が良好だったこともあり、骨髄バンクのドナーさんを待つか、予定通りの日程で臍帯血移植を受けるかというのは病院の先生方の間でも意見が分かれていたようでした。自分としては骨髄バンクのドナーさんで予定通りの日程で移植するものと思いきっていたのと、臍帯血移植よりも骨髄移植の方が良いと思っていたので、かなりショックでした。


最終的には主治医の先生と相談して、骨髄バンクのドナーさんの都合でまた延期になってしまうリスクがあることと、もともと子供の長期休暇に合わせて移植の日程を決めていたこと、そして何より主治医の先生は臍帯血の方がいいのではと考えていたことなどから、予定通りの日程で臍帯血移植を受けることを決心しました。


移植については病院で独自に作った資料などをもとに合併症などについて説明してもらいました。その時に、5年生存率が40%から60%程度と言われました。また骨髄バンクのドナーさんからの移植と比較して、臍帯血移植はドナーさんの細胞が増えてこない生着不全という状態になる可能性が高いため、生着不全の場合どうするかについても説明を受けました。
 

2.    臍帯血移植

移植を受ける1週間くらい前から移植の前々日まで、点滴の抗がん剤と放射線照射による治療を受けました。放射線による副作用として、抗がん剤治療を受けながらも毎日入れていたお風呂にも入ることができないほどの頭の痛み・気持ち悪さ・だるさがありました。ただ放射線による副作用の症状は、副作用があった翌々日(移植の当日)にはよくなっていました。


予定通りの日程で臍帯血移植を受けて、そのあとは血液の細胞が増えてくるのを待ちました。口内炎の副作用などが出ることが多いと事前に説明を受けていましたが、抗がん剤の治療中に副作用を緩和するために氷をなめたり、移植の前後で歯科の先生が毎日見に来てくれて口のケアを指導してくれたりしたおかげなのか、口内炎はほとんどできませんでした。


事前の説明では、移植後1ヶ月くらいでドナーさんの細胞が増えてくると聞いていましたが、予定より早くて移植から2,3週間で生着とよばれる状態まで細胞が増えてくれました。


生着後が大変で、顔の皮膚にぼつぼつした皮疹が出た後に嘔吐と下痢といった症状が出て、1カ月半くらいは食事を取ること出来ませんでした。また水もまずく感じてしまい飲めないくらいでした。徐々に吐き気などの症状が和らぎ、移植を受けてから3カ月くらいで退院できました。


3.    慢性リンパ性白血病はまだ・・・

退院後半年くらいにかけて、合併症予防のための薬を服用しました。服用完了後、骨髄検査やPET-CT検査を受けました。検査の結果、リンパ腫の病変は無くなっていましたが、慢性リンパ性白血病は残っているということでした。主治医の先生からは、病院としてRichter症候群の前例がなく、治療をすぐに始めるのがよいか分からないと正直に言われて、経過観察の方針となりました。


診断結果を聞いたときの気持ちとして、慢性リンパ性白血病はもともと治らない病気と聞いていたので、病気が残っていてショックだという気持ちよりも、移植を乗り越えられたことの安心感の方が強かったです。


話が変わりますが、経過観察中しばらくの間、帯状疱疹の予防薬を服用していましたが、ある時服用をやめました。すると、服用をやめてから1,2週間くらいで胃腸の調子が悪くなって、かかりつけの胃腸科を受診したところ、お腹の診察で皮膚もぽつぽつしたものができていて、帯状疱疹ではないかと言われました。その後、慢性リンパ性白血病で通院している病院を受診して帯状疱疹の治療薬を出してもらうことになりました。
 

4.    慢性リンパ性白血病の進行、治療の開始へ

帯状疱疹を発症してから慢性リンパ性白血病の細胞が増えてきました。帯状疱疹の痛みが落ち着いてから、慢性リンパ性白血病の治療をこのまましなくて大丈夫か考えるようになって、もう一度セカンドオピニオンを受診しました。


二度目のセカンドオピニオンは、主治医の先生から勧められた先生から受けました。セカンドオピニオン受診のタイミングはコロナが流行している時期だったこともあり、「急いで治療を始めなくてもいいのでは?」との結果でした。


セカンドオピニオンから1年ほど経過した頃、痛みを伴う首元の腫れが出てきました。首のリンパの腫瘍で生検を実施したところ、慢性リンパ性白血病の細胞が増えていることが分かり、飲み薬での治療を開始しました。


治療開始後の初めの1,2週間はお腹がゆるくなりましたが、以降はこれといった副作用はありませんでした。治療の効果としては、治療を始めてすぐに首の腫れが引いてきて、薬が効いているのを実感できました。また血液検査でもそれまで増えていた慢性リンパ性白血病の細胞は減ってきており、効果が出てきているということでした。
 

5.    患者会への参加

患者会は移植治療を受けた後にインターネットを使用して自分で調べて見つけて、以降は定期的に参加しています。


患者会は経過観察中の人が多くて、参加者の多くの方と比較すると自分は重症なほうだということもあって、情報を手に入れるというよりは自分の体験を話すことが多いです。自分の病院では慢性リンパ性白血病で通院中の方は他にいないのですが、患者会に行くと「こんなに多くの自分と同じ病気の人がいるのか」と仲間意識を感じられます。
 

6.    慢性リンパ性白血病の方もしくはそのご家族の方に伝えたいメッセージ

慢性リンパ性白血病は経過の長い病気なので、検査結果や自分の状態に一喜一憂しないことが大事だと思います。そして治療が必要となった時には、医師とよく話して後悔のない選択をすることが大切だと思っています。

 

 

 

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