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がんについて知る

胃がん

胃がんの基礎知識と代表的な症状

目次

  1. 胃の構造とその働き
  2. 胃がんは日本人に多いがん
  3. 代表的な胃がんの症状とは?

胃の構造とその働き

「胃袋」という表現があるように、胃は、胃は袋のかたちをした臓器(図1参照)で、主な働きは食べたものをいったん貯めて消化することです。そのために胃で分泌されるのが胃液で、その成分には小腸での吸収を助けたり細菌の繁殖を防いだりする働きもあリます。口から食道を通って入ってきた食べ物は胃の運動によって胃液と混ぜられ、ドロドロしたお粥のような状態になり、少しずつ十二指腸へと送られます。

食道からつながる入り口を噴門(ふんもん)といい、胃に入った食べ物が食道へと逆流しないように機能しています。また、十二指腸へとつながる出口を幽門(ゆうもん)といい、消化されたものが一度に大量に十二指腸まで流れてしまわないよう、括約筋(かつやくきん)の働きによって調節しています。

胃の壁はいくつもの層になっていて(図2参照)、もっとも内側は胃壁を保護する「粘膜」で覆われています。真ん中には消化のための運動を担う「筋層」があり、外側は「漿膜(しょうまく)」によって包まれています。また胃の近くにある血管の周りにはリンパ節があります。

胃をはじめとした臓器の説明図図1 胃と周辺の臓器

胃壁の層図2 胃壁の層


胃がんは日本人に多いがん

胃がんは日本人にもっとも多くみられるがんで、男女ともに罹患数(2021年予測)のトップ5に入っています。傾向としては、男性・女性とも40歳代後半から増え、年齢に比例してかかる率は高くなります。また、男性の方がかかる率が高く、女性の約2倍といわれています。

胃の壁の内側をおおう粘膜の細胞が何かの原因でがん細胞となり、規則性がなくランダムに増えていくことによって胃がんが発生します。がんが進行すると、胃壁の外側にまで達し、さらには大腸や膵臓など周囲の臓器にまで広がっていきます。このようにがんが広がる状態を「浸潤(しんじゅん)」といいます。

がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って、離れた臓器に留まって増えてしまう「転移」が起こることがあります。また、漿膜の外側を越えて、おなかの中にがん細胞が散らばってしまう腹膜播種(ふくまくはしゅ)が起こることもあります。

胃がんのなかには、胃壁を硬く厚くさせながら広がる「スキルス胃がん」と呼ばれるタイプのものがあります。早期のスキルス胃がんは内視鏡検査で見つけることが難しいため、症状を見つけたときには進行しているケースが少なくありません。


代表的な胃がんの症状とは?

胃がんは、早い段階では自覚症状があまり感じられず、進行が進んでも症状がないケースもあります。代表的な症状としては、胃、とくにみぞおちあたりの痛みや不快感、違和感や胸やけ、吐き気に食欲不振などが挙げられます。

出血することによって起こる貧血や黒い便が胃がん発見のきっかけになる場合もありますが、胃炎や胃潰瘍(いかいよう)の場合でも同じような症状は起こります。逆に胃炎や胃潰瘍などの治療で内視鏡検査を行ったときに、胃がんが見つかるケースもあります。

食事がつかえる、体重が減る、といった症状は進行した胃がんの可能性もあるので要注意。こうした症状があればすぐに医療機関を受診しましょう。

胃がんのほとんどは上皮組織から発生する「腺がん」です。腺がんは、細胞の特徴から、大きく「分化型」と「未分化型」に分けられ、一般的に分化型は進行がゆるやかで、未分化型は進行が速い傾向にあるといわれています。

なお、スキルス胃がんには未分化型が多いのですが、未分化型のすべての胃がんがスキルス胃がんになるわけではありません。

ピロリ菌や喫煙の胃がんへの影響は?

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)への感染、喫煙、食塩・高塩分食品の摂取が、胃がん発生の危険性を高めるといわれています。

ピロリ菌は、胃や小腸に炎症および潰瘍を起こす細菌で、胃がんや一部の悪性リンパ腫の発生に関連していると考えられています。ピロリ菌感染者は胃がんになる危険性が5倍になるという研究結果もあります。


【参考文献】
国立がん研究センターウェブサイト 胃がん
https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/index.html
「国立がん研究センターの胃がんの本」(小学館クリエイティブ)
国立循環器病研究センター病院・栄養に関する基礎知識
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01.html#2-1

Hatch Healthcare K.K.

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