• 腎臓がん・腎臓腫瘍/腎盂がん
  • 膀胱がん・膀胱腫瘍
  • 肺がん・肺腫瘍

2013年2月 膀胱がん告知

腎盂がんの手術から7年、再び血尿が出る

※本記事は、患者さんの体験談であるため、具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や治療効果は、個人差があります。すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。


自覚症状があったのに受診が遅れた理由 

腎盂がんの診断から7年ほど経った2012年2月頃、また血尿が出ました。血尿以外にも、尿意が近かったり、尿が細かったりといった自覚症状がありました。腎盂がんの経験から、健康の大切さがわかっているはずなのに、こうした症状が出てから受診するまで、また1年程度かかってしまいました。

受診が遅れた理由はいくつかあります。大きかったのは、また「がんです」と言われたら……という恐怖感です。

主治医に相談せず、勝手に受診をやめて3年ほど会っていなかったので、顔を合わせづらかったんです。 

仕事が忙しかったことも影響しました。腎盂がんの手術後、元々所属していた製造部に復帰しました。製造部の仕事はとてもハードで、帰りが夜遅くなることもしばしば。血尿が続いていましたが、仕事以外に気を向ける余裕もなく、受診のために数日休みを取ることなんて考えられない状況でした。

そのような状況で受けた会社の定期健診で、血液検査と尿検査に異常が出ました。腎機能の低下が疑われたほか、血圧も高く、産業医からすぐ病院に行くように言われました。

「1週間以内に受診します」と言うと、「そんな状態ではない、明日すぐ行くように」と返され、産業医がその場で連絡して主治医の予約を取ってくれました。

主治医から聞かれた、自己中断のこと

産業医が予約を取ってくれたので受診したものの、通院や薬の服用を自己判断でやめてしまったことについて後ろめたく、主治医に何と言われるのか不安でした。

主治医は私に「通院をやめてもいいって言いましたかね」と尋ねました。

私は「私の判断で勝手にやめました」と返事をしました。答えながら、私が悪かったんだなって改めて反省しましたね。人にもよると思いますが、私は主治医がはっきり言ってくれたことで、反省して気持ちを切り替えることができました。

膀胱がんと告知を受ける

2013年2月、今度は膀胱がんと診断されました。ステージは3以上とのこと。この頃は1時間に1回は尿意を催すほか、尿が出終わるまでに2分ぐらいかかり、尿も細い。腎臓が腫れていたようで、すごく苦しかったんです。告知を受けた後、背中から腎臓に管を差し込み、尿を抜く応急処置をしてもらうと驚くほど楽になったのを鮮明に覚えています。

主治医と信頼感関係を再構築し臨んだ膀胱がん治療

前回の腎盂がんの際は、相談もせず受診をやめてしまいましたが、膀胱がんの治療では主治医とのコミュニケーションをしっかり取って、信頼関係を再構築できました。これはとてもよかったと感じています。

がんの情報はインターネットでも調べられますが、情報が多すぎて何が正しいのかわかりません。私は主治医との会話で正確な情報を得て、納得して治療を受けるように心がけました。治療方法や副作用などで疑問に思うことがあれば、納得するまで質問することで、自分の病状をよく理解することができました。

主治医とコミュニケーションをしっかり取ることで、主治医と私で、がん治療に対して同じ方向を向いているという実感を得ることができました。

膀胱がんの治療についても、しっかりとした説明がありました。主治医に よると、手術できるようにまず抗がん剤治療と放射線治療で腫瘍を小さくするとのこと。2、3月に入院して2回抗がん剤治療をおこなったのち、放射線治療を約40回行うことになり、4、5月の8週間毎日通院しました。

がんが小さくなったことが確認できた2013年6月、主治医から「手術で根治を目指します」と言われました。

腎盂がん告知・手術

膀胱がん告知

膀胱がん手術・患者サロン

46歳の時、1年ほど続く血尿の原因を結石だと考え医療機関を受診したところ、腎盂がんが発覚。以後、膀胱がん、肺への転移と計3回のがん治療を経験。(インタビュー・掲載時の情報です)

須佐誉(仮名)さんの体験談一覧を見る

関連するタグ一覧

  • 抗がん剤治療
  • 放射線治療
  • 抗がん剤
  • 健康診断
  • 50代男性
  • 血尿
  • 腎盂がん
  • 膀胱がん