• 肺がん・肺腫瘍

2012年10月 診断

胸部X線検査で肺に影があった

2012年10月、会社の健康診断で肺に影が見つかりました。
胸部X線検査を受けたとき、肺に影があると指摘されたのです。医師にはすぐに精密検査を受けるよう言われました。深くは聞きませんでしたが、医師がすぐにと言うのであればなにか怪しいんだろうなとは思いました。

告げられたときは特に悲観も楽観もしていなかったです。ただ単純に早く検査を受けに行かなければと思っていました。もちろん肺がんだとも思っていませんでしたし、肺に影があるという事実に対しては、あまり重くは受け止めていなかったです。

CT画像には3、4cmの白い影

健康診断から1週間後、精密検査を受診するため大学病院へ。

当時就いていたのは時間に融通が効く仕事ではありましたが、検査当日は有給を使って会社を休みました。休むにあたり直属の上司には、健康診断で肺に影が見つかったことを報告。併せて、医師から早めに検査を受けるように言われた話もしたところ、「身体が一番だから検査を優先して欲しい」と、ありがたい言葉をかけていただきました。

検査当日、大学病院では胸部CT検査を受けました。

CT画像には3、4cmの白い影が映っていました。
医師にはおそらくがんだろうと告げられました。

転移の有無を調べるために全身検査をする必要がありましたが、私はそのタイミングで病院を変え、父が通院していたがん専門病院で検査を受けることにしました。

がん専門病院に転院。検査しその場で手術を予約

がん専門病院で検査を受けた結果、右肺に3、4cmの腫瘍と、左肺に5mm程度の小さな丸い腫瘍を確認できました。おそらく右は悪性とのことでしたが、左は悪性かどうかは分からないとのこと。左が悪性であればステージⅣ、そうでなければステージⅠかⅡとのこと。

その場で1ヶ月後の手術を予約しましたが、そのときにも「術後検査でリンパ節への転移が判明すれば、もう少しステージが悪くなる可能性もあります」といった話をされ、暗い気持ちになりました。

長男が生まれて3ヶ月でのがん これからどうなるんだろう

がんと分かったときは「なんで?」という気持ちが強かったです。

当時まだ長男が生まれて3ヶ月。妻は専業主婦でしたし、これから我が家はどうなるんだろうと不安になりました。

一方、妻には自分の身体について逐一状況を共有していました。精密検査に行くことも健康診断の結果が判明してすぐに伝えましたし、肺がんの可能性があるといった話は極力カジュアルにしていたと思います。

妻に対してすぐに自分のがんの話ができたのは、彼女の反応が普段とそこまで変わらなかったことも大きいです。いつもと変わらない対応だったので、話しにくさを感じませんでした。その日以降、夫婦の日常会話の延長線上でがんを話題にすることが増えました。

術前にステージが確定せず、楽観視していた。

確定診断を受けて手術を受けるまでの間は、気分が落ち込むことはありませんでした。

術前にステージが確定してなかったのが大きな理由で、ちょっと楽観視していたんです。左が悪性であればステージⅣですが、そうでなければⅠかⅡというふうに聞いていました。肺がんの5年生存率の情報を見ていたので、できればステージⅠかⅡであってくれと祈ってましたね。

医師からは確率的に半々ではないかと言われていたので、このときはひたすら祈っていた気がします。あとはがん保険に加入していたので、診断給付金が下りたら何に使おうかなとか。主にそういったことを考えていましたね。
 

診断

手術

会社の健康診断で肺に影が見つかったことがきっかけで肺がんが判明。転移とステージⅣが判明したものの、ガンマナイフなどの治療を経て復職。がん罹患後に社労士資格を取得し、2020年には社労士事務所も設立

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