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2017年10月 ホルモン療法

ホルモン療法の副作用で少しのことでもイライラした。体重や歯など身体面で影響も

放射線治療まで6か月待ち。開始時期よりアクセスを優先したかった

放射線治療をすることにしたものの、すぐに治療をはじめることはできませんでした。治療の空き枠がなかったのです。

すぐに治療を受けたければ、別の病院へ転院する必要がありました。ですが転院するには再び検査が必要です。紹介された転院先は早くても翌年1月から、現在の病院であれば4月から。もう一つ、他の大学病院も紹介されましたが、どこも待たなければいけない状況でした。

放射線治療は、平日毎日の通院が必要ですのでアクセスの良さは外せません。できるだけ早く治療を受けたい気持ちはあったものの、毎日の通院を考え、最終的には今受診している大学病院での治療を選択。翌年4月まで治療の開始を待つことにしました。

医師から「Kさんの場合、半年間ではあまり進行しないが、放置はできない」と言われていました。また、放射線治療を受ける4月まで、がんの進行を遅らせるためホルモン療法を受けることに。私は錠剤タイプの薬を一日2回服用していました。

ちょっとしたことでイライラ。本当に信頼できる人としか付き合えなくなる

ホルモン療法を受けるにあたり、医師から更年期障害に似た症状が出ると説明されていました。

実際、服用している間は自分でもわかるほど、怒りっぽくなったり、ちょっとしたことでイライラするように。今までなら許せていた他人のミスも許せなくなりました。

他にもこれまでは笑って許せていたちょっとした冗談に「お前何言ってんの?」とつっかかることも……。結果的に人との衝突も増え、人間関係が悪化。振り返ってみると、この後に受ける放射線治療よりもホルモン療法の時期のほうが辛かったですね。

性欲が減退。異性を異性として感じなくなった

ホルモン療法の副作用からか、性欲は減退しました。異性を異性として感じられなくなったんです。以前なら女性と飲んでいてもギラギラした気持ちを抱くことが多かったのですが、これは今でも続いていて何もせず普通に帰ってしまいますね。飲みに行っても、その場が面白ければ別にいいや、みたいな。

彼女にも、性欲が減退したことを正直に伝えました。もうこの歳なので、性欲がない方が生活にゆとりができる、と前向きに捉えています。


身体に変化。がん治療とは異なる通院にストレスも

体調の変化という点ではホルモン療法を始めて、7、8キロほど体重が増えました。デニムのサイズも合わなくなってしまい、今はワンサイズ上のものを履いています。

体型以外では、歯がぐらつくようになってしまいました。院内に歯科がなかったため、普段通っていた歯科医院に行くことに。診察時に、前立腺がんの治療を受けているという説明をしたところ、対応できないと告げられました。代わりに、治療ができる大学病院を紹介されました。結局その日は紹介状を書いてもらっただけで特に処置せず帰宅。紹介状を書いてもらった大学病院へ行ったのも1ヶ月後だったので、その間はずっと歯がぐらぐらして辛かったです。紹介された大学病院では、幸い親知らずを抜く程度の処置で済みました。

大学病院までは電車で20分、通院は3回程度。通院自体は大変ではなかったものの、当時は精神的にイライラしていたこともあり、余計な治療が増えたなとストレスを感じていました。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

病院選びと情報収集

ホルモン療法

放射線治療

C型肝炎の経過観察中に受けたPSA検査をきっかけに前立腺がんが発覚。フリーランスだったため、治療と就労の両立に苦心。がんに罹患したことは、これまでの人生を顧みるきっかけになったとのこと。

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