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  • 前立腺がん・前立腺腫瘍

2017年9月 がんの疑い

C型肝炎の経過観察中にがんの疑い。仕事に影響が出ないか気がかりだった(59歳/男性/フリーランス)

C型肝炎の経過観察中に受けたPSA検査。医師の勧めで泌尿器科を受診

前立腺がんが発覚したきっかけは、2017年9月に受けたPSA検査国立がん研究センターがん情報サービス「PSA(前立腺特異抗原)」)でした。

私は過去にC型肝炎を患い、治療を終えていた当時も血液検査を受けるため月に一回の頻度で通院していました。その血液検査では、医師の意向もあり、その時々で肝炎とは直接関係のない項目も調べてもらっていました。2017年9月、医師から勧められてPSA検査を実施したところ、数値があまりよくなかったんです。医師からすぐに詳しい検査を受けるよう指示されました。このときはあまり詳しい説明もなく、医師に案内されるままにその場で泌尿器科の予約を取りました。

両親も罹患経験あり。50代の自分にも「ついに来たか」

泌尿器科を受診すると、医師から検査入院を勧められました。

この時に、これはがんなのではないかと疑いを持ちました。実は両親もがん経験者であり、いつか自分もがんに罹患するだろうという思いが頭の片隅にあったからです。

医師が他の科に回して、検査入院を勧められる。これは何かしらの病気に罹患している可能性が高いんだろうなと。

年齢的にも50代。否が応でも両親の姿と重なります。ついに来たかと思いました。

検査入院も不安はなく。仕事が止まることが気がかり

がんかもしれないと考えていましたが、不安はありませんでした。

積極的な情報収集はせず、とにかくどっしりかまえて検査入院まで待とうと。何か行動を起こすにしても、検査結果が出てからだと考えていました。

ただ、気がかりだったのは仕事面です。私はこれまで30年ほどフリーランスで物書きの仕事をしており、当時も自分の提案した企画が進行中でした。短期間の入院とはいえ、仕事に穴を空ければその間は企画が止まってしまいます。この時点では、まだ確定診断の下りていないがんのことよりも進行中の仕事が気になっていました。

仕事関係者には事務連絡のみ。請けた仕事はやり遂げたかった

当時の主な仕事は書籍制作と雑誌連載。

どちらの仕事も自分だけでは完結しません。お金が動いていますし、書籍も雑誌も大勢の人を巻き込んでいます。がんや入院の話をすれば周囲は理解を示してくれたでしょうが、個人的には極力誰にも迷惑は掛けたくありませんでした。仮に掛けてしまったとしても最小限に留めたい。

そういった思いもあり、取引先や仕事関係者には検査入院するとだけ報告。今の仕事だけで精一杯だから、それ以外の案件は少し様子を見させて欲しい。進行中の企画も少し延びるかもしれない。報告したのはそれだけです。伝えた内容は相談というよりも事務連絡に近いものでした。

フリーランスですから個人の信用がとても重要です。請けた仕事はなんとしてでもやり遂げなければいけない。仮に病気が理由だとしても途中で投げ出そうものなら自分の居場所はすぐになくなります。当時担当していた書籍制作や雑誌連載は、自分が中心となっている企画ですし、読者に届くまで見届けたかった。だからこそ仕事を途中で誰かに託して治療に専念しよう、と思えるほど単純ではありませんでした。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

Hatch Healthcare K.K.

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