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  • 脳腫瘍

2021年6月 開業準備

がんの患者サロンで背中を押され、夢だったオーナーシェフになることを決意

※本記事は、個人の体験談です。患者さんの体験談を元に記事にしており、本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は、個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。


脳腫瘍で倒れたときは老人ホームでの調理の仕事をメインにしていましたが、元々はイタリアンシェフをしていて、独立の準備をしていました。

店舗のための土地探し、調理用具の仕入れ、テーブルや椅子の数の見積もりなど、独立のために必要な情報をノートにまとめていた段階でした。

しかし、突然倒れてグレードⅣの脳腫瘍と診断を受けました。

体調面を考えると、実店舗を経営するリスクの高さから、店を持つ夢はあきらめなければならないと感じていました。独立の構想をいったんあきらめたあと、じゃあ将来的に何を仕事にしていくか……。思い悩む日々でした。

患者サロンで背中を押されて気付いた、夢の実現方法

患者サロンはいろいろな方がいましたが、比較的自分よりも年上の方が多く、悩みを真剣に聞いてアドバイスをくれました。患者サロンに参加したときには、シェフとして独立を考えていたものの体調に不安があってあきらめたことを話しました。

すると、「病気やこれからに関して不確定な要素がある中であっても、夢をあきらめなくていい」「自分が描いていた当初の理想とはかたちが変わるかもしれないけど、実現できるよ」と、多くの方が言ってくれて、背中を押された気持ちがしました。

そこであらためてやりたいことを考え直してみると、やはりどんなかたちであれシェフとしての道を模索したい、という自分の気持ちが明確になったんです。やる前提で考えてみることで、からだにあまり負担をかけない新しい働き方を思いつくことができたんだと思います。

その働き方とは、キッチンカーです。

家族の協力で実現できた、キッチンカーでの独立

もともとはシェフとしてイタリアンレストランの実店舗を構えることを想定していましたが、キッチンカーであれば移動ができるので、状況に応じて場所や営業時間を変えやすいですし、固定費もあまりかからずに済みます。

もともと準備していた実店舗開店用の準備ノートの内容も、多くの部分をそのまま活用することができました。キッチンカーとして利用するトラック探しは大変でしたが、姉の協力も得て何とかクリアし、2022年4月に営業を開始しました。

もともと実家の農園の野菜を使ったイタリアンを広げていきたいと考えていたこともあり、キッチンカーでも食材は実家の農園のものを主に使っています。

兄夫妻は、専門知識を活かしてキッチンカーのHPを作ってくれたり、キッチンカーの広告宣伝をして取材につなげてくれたりしました。母と姉もキッチンカーの販売業務を担当してくれています。夢に描いていたイタリアの農家レストランのような家族経営が実現できていると思います。

Hatch Healthcare K.K.

家族とともに闘病

開業準備

キッチンカー営業開始

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