※本記事は、個人の体験談です。患者さんの体験談をもとに記事にしており、本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は、個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。
検査のたびに仕事を休んだり中座したりしてきましたが、勤務先の上司には、病気について話していませんでした。事務系管理職として勤務していましたが、勤務先の中で事情を打ち明けていたのは、自分に近い同僚1名だけでした。「病院で検査を受けるので、明日は休むよ」などと、その都度連絡していました。特に日々の仕事を処理することには、問題は生じていませんでした。
入院。人生初の全身麻酔は少し不安だった
開腹手術による生検のため、3泊4日の日程で入院することになりました。出張で使っていたキャリーバックに荷物を詰め込み、電車で病院まで1人で移動しました。入院した部屋は4人用の相部屋でした。
入院は4日間とわかっていたので気は楽でしたが、全身麻酔は初めての経験なので、少し不安でした。
入院翌日に開腹手術を受けました。「手術は2時間ほどで終わる」と言われていましたが、できものの正確な位置が当初とはやや違っていたとのことで、実際には4時間ほどかかりました。
早く診断を受けて、すぐに治療に移りたかった
入院から4日目である退院日の午前中に生検の結果が出て、診断結果を1人で聞きました。
人によっては家族同席のもと、診察室などでがんの告知を受けることもあるそうですが、私の場合は退院の日、主治医が病室の私のベッドまで「やはり悪性リンパ腫でした」と伝えに来てくれました。
実は、手術の翌日には主治医から「結果を見てみないと断定はできませんが、実際に腫瘍を見た感じからすると、7~8割の可能性で悪性リンパ腫だと思います」という話を聞いていました。
事前にそう言われていたことで、心の準備ができていたところはあります。ですので、退院の日に「悪性リンパ腫です」と言われた時には、「やっぱりそうなんだ」と冷静に受け止めることができました。
私が発症したのは、悪性リンパ腫の中のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫( https://ganjoho.jp/public/cancer/DLBCL/index.html )(※外部サイトに遷移します)というものでした。
診断を受けた時は、ショックよりも、診断が確定してすっきりした気持ちの方が強かったです。この1ヶ月で体の違和感が日に日に強くなっていた状況だったので、「早く診断を受けて、治療に入りたい」と強く思っていました。
告知を受けた日の午後、血液内科で治療方針や化学療法について説明を受けた後に退院しました。
わかりやすかったのは「がん情報サービス」
悪性リンパ腫の告知を受けてから、情報収集は、書籍とインターネットで行っていました。医師が読む診療ガイドラインを買って読み、自分が受けている治療が標準的な治療であることを確認して、安心したこともありました。
ネットの情報では、国立がん研究センターの「がん情報サービス」( https://ganjoho.jp/public/index.html )(※外部サイトに遷移します)が、一番わかりやすいと思いました。