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  • 悪性リンパ腫

2019年12月 完全寛解

完全寛解後、コロナ禍で外出を控える日々を過ごす

※本記事は、個人の体験談です。患者さんの体験談をもとに記事にしており、本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は、個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。


退院後の2019年12月のPET-CTの撮影では体内に腫瘍の影は認められず、「完全寛解」となりました。

体力の回復を待って、2020年2月から出社しましたが、翌3月には新型コロナウィルス感染症の流行が始まりました。抗がん剤治療を受けてから時間が経っていない患者は感染と重症化のリスクが高い、ということで出社を控えることにし、3月下旬から6月までは在宅で勤務しました。「せっかく完全寛解になったのに、コロナに感染してしまっては」と、ひと気のない朝の散歩以外にはほとんど外出をせず、世間とは直接の接触がない日々が続きました。そうした生活のため、仕事はしていたものの、「世の中の人々が様々なかたちでコロナ禍と闘っている中で、自分はここにいるだけで何もしていない」という強い罪悪感にさいなまれ、精神的なストレスが溜まりました。

その後、7月に出社を再開し、現在に至っています。「完全寛解」は現在(2023年6月)も維持できていて、病気を発症する前と同じ生活を送っています。4ヶ月に1度の血液検査と、8ヶ月に1度の造影CTの撮影のために、今も年に2度ほどは、主治医のもとを訪れています。

53歳で悪性リンパ腫を発症して

この体験談をお読みになっている方の中には、悪性リンパ腫を発症し、治療を受けておられる方も多いと思います。

悪性リンパ腫になったことは、ことさらに隠すことでもないと考えています。あくまで私の考えですが、堂々と闘病した方が、治療中の精神衛生上、よいのではないかと思います。そして、「治すんだ」と意気込んで治療に臨んだ方が、これも精神衛生上よいのではないかと私は思います。

自分が納得できる治療を受けることも、治療中の精神状態を良好に保つためには重要だと思います。治療は自分の命の行方を左右します。もし、医師が言う通りの治療を受けるだけだったとしたら、相当なストレスが溜まったと思います。確かに「先生」はとっつきにくいことも多いですが、素人なりに、納得できないことは納得できるまで主治医に聞くことを、自分は心がけていました。そのため、納得する治療を自分で選択し、受けることができました。

53歳という年齢でこの病気を発症したことで、失ったものもありました。

しかし、再発まで経験した自分がこうして体験をお話できることには、感謝せずにはいられません。幸運にも得られた人生の延長戦を無駄にすることなく、世のため、他人のため、そして自分のために、悔いなく歩んでいきたいと思っています。

Hatch Healthcare K.K.

自家末梢血幹細胞移植

完全寛解

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