※本記事は、個人の体験談です。患者さんの体験談をもとに記事にしており、本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は、個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。
10月、採取した造血幹細胞を移植(自家末梢血幹細胞移植)するために再び入院しました。今度は勤務をしながらという訳にはいかず、休みを取りました。
移植に先立って、強力な抗がん剤の点滴投与(移植前処理)を受けた後、10月下旬に移植が行われました。「移植」ということばから、多くの方は外科的手術を想像されるかもしれませんが、実際には、前もって採取した自分の造血幹細胞(を含む自分の血液)を、点滴で自分の体内に戻すものです。私の場合、移植(のための点滴)は、病室のベッドに横たわったまま、1時間ほどで終わりました。
その後、病院の準無菌病棟で、移植前処理により破壊された体の免疫機能の回復を待って、11月中旬に退院しました。移植前処理の副作用は、3度経験した抗がん剤治療の副作用の中では、一番強いものでした。手足の指先のしびれや脱毛に加え、ひどい下痢にも悩まされました。ずっとベッドで寝ていたことにより、筋肉も衰えました。
そのほか、辛かったのはのどにできた口内炎です。医師から症状を和らげるのに市販のうがい薬がいいと教わり、薬局で買って使っていました。それでも、食べ物がのどを通らないほど痛くなり、2週間ぐらいは食事を3食とも摂らず、点滴で栄養を摂取していました。
口内炎対策のため、事前に口腔外科を受診
口内炎については事前に準備はしていました。
強力な抗がん剤の投与により体の免疫機能が大きく損なわれ、口内に雑菌が繁殖することにより口内炎になりやすくなるということで、主治医の指示により、入院の前に口腔外科を受診しました。
さらに、念入りに歯磨きをするように指示を受けました。それでも、移植を受けた後に口内炎を発症してしまったのには閉口しました。