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  • 胃がん・胃腫瘍

2018年4月 抗がん剤治療(ファーストライン)

手足の痺れに味覚障害…初めての抗がん剤治療は副作用に苦戦

リンパ節転移が判明。治療を受けるため、がん専門病院へ

退院後に同じ病院で再度精密検査を受けたところ、おへそ付近の傍大動脈リンパ節への転移が判明。ステージⅣと告げられました。治療方針については胃がんと告げられたときに説明を受けていたので、新たに情報取集し、病院選びをする時間をかけるよりも早く治療を受けたいという気持ちの方が大きかったです。私は治療を開始するため、週1で来てくれている医師が勤務するがん専門病院へ転院することにしました。

病院選びについて少しだけインターネットで検索をしました。セカンドオピニオンも検討しましたが、時間がかかりそうだったので、であれば治療を優先させたいなと。転院先の病院ががん治療においては有名な病院であることも分かったので、病院選びでそんなに悩むことはなかったです。

気持ちとしても前向きでした。抗がん剤治療を開始するときも、「やるぞー!」という感じ。医師から難しい治療と説明されましたが、気分が落ち込むことはなかったです。落ち込んでる時間がもったいなく感じて…でも頑張るしかないじゃんって、気持ちを奮い立たせました。

一方で夫の方は、私とは違って思い悩むタイプ。告知を受けたときも落ち込んでしまって、私の横でぽろぽろと涙をこぼしていました。「しょうがないじゃん!一緒に頑張ろう?」そう言って肩をポンポンと叩きながら夫を慰めましたね。

3週間に1回の通院。病院に行く際は、夫が必ず付き添ってくれた

抗がん剤治療は3週間に1回の点滴を8クール行いました。病院へは電車1本で行けたものの、県をまたぐ移動。病院も混んでいるので、通院は1日掛かりです。体力的にも辛く、夫には通院する際に毎回付き添いをお願いしていました。3週間に1度であれば大丈夫とのことでしたが、そうは言っても仕事を休むのは簡単ではありませんし、苦労を掛けたと思います。

子どもは夫の実家に預けていました。たまたま家の近くに夫の両親が住んでいたので、通院する日は子どもたちをお願いしますと言って、当時3歳と1歳の子どもを預けて病院に向かいました。身内に頼らずシッターさんにお願いするなど、他の選択肢もあったかと思うのですが、その時ばかりは周りの人を気遣う余裕がなく、自分のことだけで精一杯でした。

結果的に丸投げのような形になってしまったので、義理の両親は大変だったと思います。夫も私の付き添いのために子どもの世話ができなかったので、保育園の送り迎えもお願いしていました。預けられる環境があったこと、義理の両親が快く預かってくれたこと、本当に助かりましたね。

手足の痺れ、味覚障害、色素沈着。副作用が辛かった

ファーストラインの抗がん剤治療は副作用が辛かったです。主な症状は手足の痺れと味覚障害、色素沈着。手の痺れは1クール目からありました。回を追う毎にどんどんしんどくなっていって、3クール目位から手袋を24時間する生活。6クール目位から味覚障害が出始めました。

味覚障害は地味に辛かったです。すごく不味いというわけじゃなくて、自分のイメージしている味となんか違う。いつものお茶もちょっと違う味がしたり、歯磨きの時に口に含んだ水が甘かったり。でも一言で表現するのであれば生臭いという感じでしょうか。辛すぎてもうご飯が食べられないとまでは行きませんでしたが、当たり前にできていた食事を不味いと感じてしまうのは、結構なストレスでしたね。

色素沈着については、肌の色が全体的に黒っぽくなりました。日焼けをするとさらに悪化するかもしれないと、外出時は大きめのマスクとサングラスを着用して対応していました。

食器は木製、いつも手袋。手足の痺れで日常生活に支障も 

副作用の中でも特にしんどかったのが手足の痺れ。素手で物を触ることができないので、常に手袋を着用していました。縫い目が触れると痛むので手袋の裏表を逆にして使ったり、合う手袋があれば合わない手袋もあったり。最初はどれが自分に合うのかが分からないので手袋をいっぱい購入して色々試しましたね。

今まで通りに手が使えないことで、日常生活にはかなり支障が出ました。例えばシャンプー。指が髪の毛に触れるだけでとてつもなく痛い。髪を洗うときは、綿の手袋をした上でさらにビニールの手袋を着用するなど、念入りな事前準備が必要でした。

食器も木製のスプーンやお皿を使うようになりましたね。銀やステンレス製、陶器など冷たいものを触ると痛むので、触ることができなかったです。あと、洗濯は病気になってからほとんどやっていません。洗濯バサミに触れると手がピリピリと痛むので、洗濯物を干すこともできなくなってしまいましたね。

育休中のがん罹患。休みを延長すると上司に伝えた

仕事は育休中だったので、抗がん剤治療をするため、そのままお休みさせて下さいと上司に伝えました。特に言いづらさはなかったです。上司は私の元同僚。育休に入る前は仲の良いチームメイトといった感じで、私が休んでいる間に昇格したらしく、そういった間柄もあって気兼ねなく休職願いを伝えられました。

職種も関係あるかもしれません。私の仕事は個人営業。個人の成果を重視する色合いが強くチームで成果を出すという働き方ではありませんでした。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

Hatch Healthcare K.K.

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