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  • 乳がん・乳腺腫瘍

2014年3月 手術

部分切除だったのに…胸の変化にショックを隠せず、大手下着メーカーの乳がん専用窓口に相談


手術。初めての全身麻酔、再び目覚めるか不安だった

告知後も可能な限り普段通りの生活を送るよう心がけていました。趣味のランニングも続けていましたし、入院前日まで働いていました。入院は当初は3泊4日の予定。入院・手術を経てすぐに日常生活に復帰するつもりでいました。

病室は大部屋で申し込んでいましたが、急遽個室に変更。いざ入院するとなると、ゆっくり過ごしたいなあと、直前に心変わりしたんです。そうは言っても入院当日だったので、変更できたらいいなくらいの気持ちで相談したところ、幸いにも空いている部屋があるとのことでそちらに移動しました。

その日は、最終検査や麻酔等の説明を受けました。翌日が手術だったのですが、手術当日のことは正直あまり覚えていません。ただただ無事に目が覚めますようにと願っていたことだけ記憶に残っています。

初めての全身麻酔だったので、本当に目が覚めるのだろうかという不安がありました。手術が終わり、目が覚めたときは病室のベットの上。「帰ってこれたんだ。生きて戻ってこれたんだ」と生きていることを実感したことをよく覚えています。

手術後。胸のボリュームの変化にショックを隠せなかった

目が覚めたその当日、術部を確認すると自分が思っていた以上に胸のボリュームが減っていました。部分切除だから手術前とサイズ感はそれほど変わらないだろうと考えていたので、正直ショックが大きかったです。

医師からも術前に再建手術の提案もなかったのでまさかここまで無くなってしまうとは、と喪失感がありました。もちろん再建手術を受ける選択肢もなくはなかったのですが、再び手術を受けることに抵抗があったので、再建はしませんでした。

予想外のことと言えば、入院期間です。退院前日に発熱をして、つらい思いをしました。そのまま退院しても良かったのですが、医師から「このまま土日も入院して構わないよ」と提案を受けました。土日とはいえ病院なので、安心して療養できる。困ったらナースコールもできる、そう思った私は「このまま入院させてください」とお願いしました。結果的に退院は翌週の月曜日。そういうわけで2泊延泊し、結果的に5泊6日の入院になりました。

入院期間中、夫と娘は毎日お見舞いにきてくれました。夫の体調も回復していましたし、娘はちょうど春休み期間。2人が色々と身の回りの世話をしてくれたので、とても助かりました。一方で息子は一度もお見舞いに来ませんでした。本人には聞いていないのですが、夫曰く、行きたくないと言っていたみたいです。

胸のバランスが気になり、大手下着メーカーの相談窓口へ

左側の乳房のボリュームがなくなったので、左右の胸のバランスが崩れてしまいました。どうしたらいいのかと考えていたところ、たまたま病院に置いてあったチラシを見て、大手下着メーカーに乳がん患者専用の相談窓口があることを知りました。

相談窓口は普通の店舗とは違い、完全予約制。すぐに予約をしてお店へ行きました。これからの職場復帰なども含めて、担当者の方に色々と相談。とても丁寧に相談に乗ってくださり、ありがたかったですね。

私は左側の胸につめるパッドを提案いただき、それを購入しました。パッドの中にはマイクロビーズが詰まっており、それを装着することで切除した乳房のボリュームを補うことができました。

当初は専用のパッドを使ってでも左右のバランスを整えて、他人が見た時にも分からないようにしたかったです。友人と温泉に入るのも絶対にイヤだと最初は思っていました。それくらい失ってしまった左側の乳房を気にしていました。

それが今では全く気にならなくなりました。何かきっかけがあったわけではなく、時間とともに薄れていった感じです。乳房を失った喪失感は時間が癒してくれました。気にしなくていいのだと一回思ったら、気にならなくなるものですね。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

Hatch Healthcare K.K.

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